●家電も寄った目線ではなく「長い目」で選びたい
ということでツヴィリング の話に戻りますが、もとはドイツの包丁ブランドで、ドイツなどで取材すると、同社はそのエクステンションとして家電の展開を広げています。この真空システムも、私は2018年のドイツ「アンビエンテ」という見本市で見たのが最初でした。
ドイツのブランドを取材すると必ず感じるのは、生活の中の無駄を徹底的になくそうという哲学。
キッチン家電というと、日本では家電を使っての料理やレシピの情報など「寄った目線」「すぐに使える実用面に偏った発信をしがちですが、ドイツの家電はいつも「家電とはキッチンや家という生活空間で、長い時間軸で作用するパーツである」ことを伝えてくれます。
効率よく使えるキッチンや家電を選んだことで、無駄を省く。そうして生まれた時間をリビングや庭でくつろぐ時間に変え、料理中のエネルギーロスや食材廃棄のフードロスを抑え、環境に負荷を与えない。そして最終的には人と自然がうまく調和する、、、、ことをドイツ人は目的にしているなあ、とドイツ家電のちょっとしたところから、感じてしまうのです。
コロナ禍前には60回も訪ねていたドイツ。家電のプレス発表からそんなドイツ人気質を思い出したのでした。
「フレッシュ&サーブ」(ツヴィリングJ. A. ヘンケルスジャパン)
「アスコ バキュームドロワー」(ツナシマ商事)
●ドイツでのツヴィリングの料理道具の記事はこちらでもレポートしています。
●アスコのバキュームドロワーについてはこちらでもレポートしています。
取材・文/本間美紀 早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「人生を変えるインテリアキッチン」「リアルキッチン&インテリア」(以上小学館)、「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)
text=Miki Homma(Journalist)
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次ページからは「フレッシュ&セーブ」のプレスリリースからの抜粋を掲載します。