ミラノサローネ国際家具見本市、およびミラノデザインウィークが4月21日に閉幕しました。
この数年、人の少ないミラノサローネ国際家具見本市、およびミラノデザインウィークに慣れてしまっていたので、2024年の街の人出は大変なものに感じました。早速、ミラノサローネ国際家具見本市事務局から、来場者数などの数字レポートが届きました。
2024年の記録は更新です。合計361,417人の来場者が訪れました。前回のユーロクチーナ併催の2022年よりも10万人多い、前年比17.1%増の来場者数で閉幕。プロフェッショナル訪問者も大幅に増加して、前年比26.8%増でした。これは注目すべき数字ですね。
そのうち65.8%が海外からの来場者でした。つまり半分以上が海外からの来場者!この注目度と自国への経済効果は見逃せないものがあります。
これらのデータはミラノ国際家具見本市が家具やインテリア業界企業の国際化、ネットワーキングの価値、および貿易博覧会の次元を超えたイベントの活力を再確認させてくれます。
トップ15の市場地域では、中国が大きなカムバックを果たし、ドイツ、スペイン、ブラジル、フランス、アメリカ、ポーランド、ロシア、スイス、トルコ、インド、イギリス、韓国、日本、オーストリアが続きました。
メディアの存在感も昨年比で増加しており、5,552人の認定ジャーナリストやコミュニケーション専門家が合計6,778人の入場を果たしました(50.4%が海外から)。
イタリア人と外国人の学生数も増加し、合計13,556人に達し、そのうち8,368人がイタリア人であり、前年比25.5%増でした。一般公開された週末にはイタリアの多くのインテリア好きや家づくりを検討中の人が訪れ、週末だけで32,567人も来場がありました。日本では信じられない数ですね。
会場外のミラノ・トリエンナーレでの「サローネサテリテ25周年」展(写真下)や、スカラ座での公式前夜祭コンサート(オペラを振らせたら世界一の指揮者、リッカルド・シャイイーによる、イタリアオペラ名曲選でした)も開催され、ミラノ市の文化や経済との結びつきも、強調されました。
来年のミラノサローネ国際家具見本市は 2025年4月にユーロルーチェ(照明見本市)とともに開催される予定です。
文=本間美紀(キッチン&インテリアジャーナリスト)
Text=Miki Homma(journalist)
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【ミラノサローネ国際家具見本市】
2024年4月16日ー21日(ローフィエラ国際見本市会場)
【ミラノデザインウィーク(MDW)】
サローネ期間中にミラノ市内で開催される数多のデザインイベントの総称。