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Serene Space, Delicate Details
静けさの中にさりげなく自分らしさを
ドイツ・フランクフルトで隔年開催される、ISH国際衛生空調暖房設備見本市に取材に行ってきました。レポートの後編です。前編はこちらから。
メッセフランクフルト国際見本市会場には、ドーム型の天井の高いホールがあるのですが、いつもそこをメイン会場としているのが、ハンスグローエグループです。快適なライフスタイルを重視したハンスグローエブランドと、ラグジュアリーラインのアクサー、その2つのブランド観を明確に分けた展示で知られています。
まず主役を張ったのは、アントニオ・チッテリオによるAXOR ShowerSphere(アクサー・シャワースフィア)。建築的オブジェクトと空間の融合というテーマで設計されており、バスルームにおける「水の建築」を提案。フレームはミニマルな楕円リング状で、LEDライティングを内蔵。水の気泡と光が交わる、幻想的な演出が可能です。
従来の“ジェット”ではなく、パウダーレインを用いた「包み込む水の空間」で、気泡は天井からやわらかく降り注ぐように拡散され、ユーザーはまるで雲の中にいるような感覚に。
ヘッドの角度も変えられて、髪を濡らしたくない、肩だけ当てたいといったパーソナルな要望にも応えられるようになっています。