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Special Issue
MAUVIEL FOR GASTRONOMY 02

ガストロノミーから生まれた鍋【後編】

2016.03.16 本間美紀

●料理人に鍛えられる

まずこの工房の専門道具エリアに私は魅せられました! ここに料理人に鍛えられてきたモヴィエルの真骨頂が感じられたからです。さて、これなんだと思いますか?
アンコウを料理する特別な鍋だそうです。ひし形の銅板がみるみるうちに、折り紙ように細工され、立体的になっていきます。簡単そうですが、1個作るのに5時間。

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そしてこちらは? とても綺麗なコンテナですが、中にお肉を仕込んでオーブンに入れ、じっくりと火を通す(ブレイズと言っていましたが)ための調理道具だそうです。ここだけで、フランス料理の料理法の多様さと奥深さを垣間見ます。

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ポワソニエ(魚の料理)のための、楕円の長いケトル。これもふたの形でサーモンなどの一般の魚用、トラウト用があります。

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ポテトを蒸す、タルトタタンを作る、ポタージュを作る、クレープを焼く、、、料理の数だけ道具がある。そんなガストロノミーの中で、料理人に鍛えられてきたのが、モヴィエルなのです。きっとうるさ型のシェフが多くて、形もいろいろ改良されてきたのではないかしら。職人が工房にて、すぐに相談できる。それがさっきの「ファブリカンの良さ」、とヴァレリーさんは言います。

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「料理のプレゼンテーションが変わってきているので、テーブルウェアにできるクッキングウェアの要望が増えていますね」と、まだまだ料理人からのリクエストはひきもきらないそう。

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オーブンに入れてグリルに使うロスティパンの小型版は、そのままテーブルウェアになる。

「料理人それぞれのノウハウがあるから、量産品ではできないんです。例えばアラン・デュカスシェフがスケッチを持ってきた。食卓で鍋に熱い石を入れて、お魚を蒸す料理がしたいとか、そんな要望が持ち込まれても、手作業の部門があるのから、できるんです」。

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日本の鍋みたい、ですが、こんな風に冷めないように料理をサーヴィス。
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