Special Issue
MAUVIEL FOR GASTRONOMY 02
ガストロノミーから生まれた鍋【後編】
2016.03.16
本間美紀
●1830年からほぼ同じ工程で
ノルマンディーの本社工房を見学させてもらい、面白かったところを紹介しましょう。
1 押し出し プレス
最初は本当に丸いただの銅板。
これにトン単位の力をかけて押し出していきます。
2 下地磨き スピニング
押し出された製品をざっと磨きます。これ、カヌレの型らしいです
4 打ち出し ハンマリング
商品によっては打ち出しの加工します。カントンカントンものすごい音!昔は銅が弱かったので、この加工をしたそうですが、今は風合いを出すためだそう。
5 銅が塩に負けない加工 タイニング
銅だけの鍋は塩分を使う料理に使えないため、中に錫を塗ります。そのために熱せられていますが、キッチンで鍋が焼かれているみたい!
ステンレスの鍋では不要な加工ですが、純銅の鍋を得意とするモヴィエルでは熟練した職人がこのかこうを施すそうです。
6 最終磨き ポリッシング
みるみるうちに、あの銅の輝きが!最低4回は磨くそうです。
![OLYMPUS DIGITAL CAMERA](//realkitchen-interior.com/wp-content/uploads/2016/03/P2103521.jpg)
7 組み立てる アッセンブル
私が一番気になったのは、このアッセンブル。たった2本のリベット止めで、本体や料理の重量を支えるのは、ハンドルとボディーを打ち抜いて止める技法と、ハンドルと鍋のカーブの形状に秘訣が。これまで取っ手が取れたというクレームは一度もないそう。
8 包む ラッピング
モヴィエルは箱を開けると、紙に包まれているんですが、それがいいんですよ。再生紙で丁寧にラッピングさて、箱詰めされる。ビニールなどは一切使っていないのです。