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Special Issue
Arclinea debut in tokyo

アルクリネア─ついに日本上陸

2022.01.19 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●料理人が愛するキッチン「アルクリネア」

イタリアのキッチンブランド「アルクリネア」とは不思議な縁があります。イタリア・ミラノのミラノサローネの取材に通い始めて20年近くになりますが、毎年、早朝に、朝食を兼ねたプレスプレビュー(メディア向けの内覧会)を行うのがアルクリネアでした。

最も注目度の高いモデル『コンヴィヴィウム』。ブロンズ色の扉に天然石カラカタゴールドのワークトップが豪華。

今では当たり前になった「ブレックファスト・レセプション」ですが、15年ほど前はそれほど盛んでもなく、アルクリネアだけが朝の9時からショールームを開けて、エスプレッソに小さなお菓子、デニッシュを添えて、来客をもてなしていました。とにかくどこも人が多いミラノサローネの会期中、まだ人が少ない早朝に「インテリアの中でキッチンを眺める」というゆったりとした時間を持てたのが、アルクリネアのプレスプレビューでした。

2018年ミラノサローネの取材より/アルクリネアが提携している高級オーベルジュの団体から料理人を招いてのリッチな朝食イベント。

当初、スタッフがもてなしていた朝食は、何年か経つうちに、白いコックコートに身を包んだ料理人のサービスに代わり、大きなキッチンには早朝と思えないほどのフルーツやタルト、デニッシュが並び、キッチンを彩るようになりました。ミラノサローネ期間中に行われるアルクリネアの朝食イベントは、イタリアキッチンブランドの中でも象徴的なものになったのです。

さらに、一日に何度かクッキングデモのイベントも行われ、インテリア志向のキッチンが主流のイタリアの中で、アルクリネアは「プロの料理人が使えるキッチン」というコンセプトを、キッチンブランドの中でいち早く打ち出したのです。

そんなアルクリネアが、東京・原宿に「アルクリネア フラッグシップストア」 をオープンさせました。

「アルクリネア フラッグシップストア」は事前予約の上、ゆったりと時間をかけて案内してくれる、コンサルティング型のショールームです。

日本でも手に入るようになったアルクリネア、その魅力を私の目線から解説していきます。

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