ドイツの鍋・WMFの哲学

●道具と料理で「めぐる暮らし」

小沢さんは最近、「古来種野菜」に興味を持ち、メニューやレシピを開発しているそうです。「古来種野菜とは１代限りではなく、その土地に根付いて育つ力を持った昔のままの野菜の品種です。その時々の土地の力や気候によって、毎年味や形が変化していきます。古来種野菜はその味をそのまま感じることが自然を感じることと気づかせてくれました」と小沢さん。

「今の野菜は品種改良を重ねて人間の都合に合わせた生産量や味、かたちを保つことが当たり前の時代です。ですがいびつな野菜たちは、ありのままを受け止めることの大切さを教えてくれました」と話してくれました。

それはそのままWMFやドイツのキッチンに通じる哲学でもあり、感想アンケートでも多くの人の共感を呼んでいました。

トークの後は、ドイツ家庭の定番のデザート「マチェドニア」と紅茶のティータイム。キッチンのこと、お鍋のこと、WMFのこと、自由に質問いただけるフリータイムを楽しみました。