●ファイルのスタイルは無限に広がる
インタビューは場所をショールームの2階に移して続きます。そこは1階とはガラリと変わった、日本的なキッチンのある空間でした。
─この2階のキッチンはどんなイメージで作られたんでしょうか?
「2階のショールームは庭の桜と浅間神社の桜のイメージから、サクラ材を使った和の雰囲気もあるキッチンをつくりたいと思ってデザインしました。スタッフがカウンターで食べたり飲んだりできるよう人が集まりやすい場所としてつくっています」
─木製の天井や障子ともとても雰囲気が似合っています。
「ショールームとしている家のレトロモダンな日本建築の雰囲気も交えながら、自分の好きな骨董や北欧のヴィンテージ、ハンドクラフトなど質感のあるものが似合うキッチンを作りたいと考えました」
─小料理屋さんみたいですね!
「扉の鏡板はチェリー。質感と色を合わせています。高さのあるせいろや羽釜のためのスライド収納、細かい飯碗や小鉢などは浅い引き出しに収めています」
─立ち上ったカウンタートップが気になります。
「ブラウンのセラミックのワークトップに、銅の支柱で無垢のヤマザクラのカウンターをつけました。天ぷらを揚げたりしたいなと思っていたので、このカウンターに載せて揚げたてを出したら楽しいだろうなと。まだ実際にはやってないのですが(笑)」
─日本の食事といえば、取り皿や小鉢、飯碗に汁椀、湯のみ。引き出しや棚に綺麗に収まっています。
「和風でもない、北欧でもない、西洋風でもないミックス感が出ているデザインです。お客様にも好評ですよ。1階のキッチンとはまたイメージが変わりますよね?」
─ファイルは大人可愛いヨーロピアンモダンのイメージがありましたが、意表を突かれました(笑)!キッチンというとヨーロッパがお手本になりがちですが、いいとこ取りのキッチンですね。ご飯が炊きたくなります。
⭐︎このキッチンの大きな写真はリアルキッチン&インテリアシーズン8にも掲載しています。