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Our Home, A Private Resort
ホテルライクハウスの知的なキッチン
この展覧会は解説が的確に端的にまとまったテキストで、あっという間に20世紀のデザイン史のポイントをおさらいできた。
「名作家具」と呼ばれるものがある。誕生当時は誰も家具に採用しなかった技術や、斬新なデザイン。単品で見ると「?」という色や造形もあるし、現代の進化した技術から見ると、なぜこれがすごかったのか、解説があって納得することがある。
古典バレエや歌舞伎のストーリーなんかもそうだけど、当時の社会状況から見るとすごく斬新なものも、時代が変わるとピンとこない。
背景の読み解きが必要で、デザインもそれは同じ。そしてデザインもファッションやアパレルと同じように、過去のモチーフやオマージュがめぐりめぐって来る。
海外でも日本でもさまざまな家具やプロダクトの新作が発表されるけれど、コンテクストが見えると腑に落ちることがある。
有名になりすぎて、やや見飽きてしまったプロダクツも歴史を辿ってみると、また違って見える。