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基本を何度も学んでゆく

2024.03.11 キッチンジャーナリスト本間美紀

・過去を知ることで今が見える

デザインの基礎知識は、新しいデザインを見るときもとても役に立つ。
今、どうしてこれなんだろう、と思うとき、脳裏から過去のデザインのコンテクストが浮かび上がって来ることがある。

一時期、キッチンの取材でもダイニングといえば「スーパーレジェーラ」一辺倒だった時代もあった。誕生当時は、世界でもっとも軽い椅子とされていたカッシーナの名作だ。

20世紀のデザイン史を的確に表現するものを選び、監修した織田憲嗣先生の審美眼にも改めて驚いた。

唯一、同時代として感じたのが1990年にエンツォ・マーリがドリアデから発表した「センターピース」。青山のお店に飾ってあって、とても憧れた。

ミラノサローネを始めとする新しい家具のシーズンが始まる。
新しいデザインを見る前にとても良い基礎練習になった貴重な1時間だった。

コラム=本間美紀(キッチン&インテリアジャーナリスト)
Text=Miki Homma(journalist)

図録もとてもよくまとまった家具デザイン史の資料になっていて、私も思わず購入。
「椅子とめぐる20世紀のデザイン」

「リアルキッチン&インテリアseason 12」
小学館刊 著/本間美紀
https://www.shogakukan.co.jp/books/09104266

●前回のコラム「カンバセーション・ピース」はこちら

【本間美紀のコラム/バックナンバーはこちら】

 

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