・ユーロクチーナ&MDWレポート2024
隔年開催されるミラノ国際キッチン家具見本市「ユーロクチーナ」とMDW(ミラノデザインウィーク)。本間美紀が気になったトピックスを紹介していきます。
ミラノ国際家具見本市でのキッチン、キッチン家電の参加社数は105社。また市街のミラノデザインウィークでは自社ショールーム、企画展での新作発表を取材しました。
私が注目した3つのポイントは以下のとおりです。
1つはこれまであまり知られていないハイミドルブランドがとても魅力的な製品を出していたこと。これはコロナ禍のころから続いていた傾向ですが、2024年にその輪郭が見えたなという印象です。カジュアルキッチンやレスマテリアルキッチンなど、軽やかでアフォーダブルなキッチンが、世界の市場に躍り出てきました。
2つ目はビルトイン家電の進化レベルがぐっと上がった。これは主にフィエラでのユーロクチーナ、テクノロジー・フォー・ザ・キッチンの会場で見られた傾向です。ビルトイン家電のデザインや機能、家具とのトレンドの連動は、正直、日本では想像もできないくらい進化しています。サステナブル志向やフードロスの削減、家事の効率化とQOLの向上と、多様なテーマを含んだキッチンの心臓部となっています。
3つ目はハイブリッド化。家具とキッチンのハイブリッド、家電と家具のハイブリッドと、ハイブリッドにより、キッチンの存在感がこれまでとは違う方向性を持ちました。全く存在感を持たず建築の溶け込むものか、または強く印象づけるものか。
こういう表現が正しいかわかりませんが、以前はここのブランド、こんなに目立っていたかな?と思う企業が、ぐっとレベルをあげてきたのです。全体がボトムアップした印象です。