●ドイツの家は窓の歴史
フランクフルトの現代建築美術館を訪ねた時に、フランクフルト市内の過去から現代の建築までを、わかりやすく示した展示を見ました。左から右へいくにつれ、現代に近づきますが、やはり注目してしまうのは窓でしょう。窓は街や自然へつながるパスであり、家の中からは自然のエネルギーや景色を取り入れるエントランスになります。日本の住宅の繊細な引き戸の文化とは違うドイツの窓は、厳しい自然とどう付き合うか。長い戦いのたまものとも感じられます。
こちらはフランクフルト工芸美術館の空間ですが、こちらは屋外にいるような気持ちになります。建築の一部となり、見えざる高断熱性能で外の寒さを感じさせない。けれども光と景色の美しさはたっぷりと取り込む。
ドイツを歩いていると、家と窓の考え方を感じさせる空間が、気がつけばあちこちにありました。
第1回目はこちらからお読みください! German house as it is 01 ーありのままのを尊ぶドイツの家
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【ドイツの家のスタンダードーパッシブデザインの5要素】
[日射熱利用暖房/ダイレクトゲイン]冬に日射熱を室内に取り入れて室内暖房をします。建物の南側に大きな窓をつくることで、ぽかぽかと日光が入ります。「ドイツの窓」は剛性が高いので、室内に大きな窓がつくれるのです。
[断熱/ハイインサレーション]取り込んだ熱は断熱性の高い窓に守られます。ドイツの家の窓はトリプルガラス。外壁や床、屋根の断熱材も高レベル。
[日射遮蔽/ソーラー・ラジエーション・シールディング]夏の快適性を維持するためには、窓からの日射を遮蔽する必要があります。庇だけでは不十分という考え方から、外付けブラインドを設置し、日射と眺めをコントロールし、最大80%のエネルギーを遮蔽します。
[自然風利用/ベンチレーション]気候の良い時期の自然風はここちよいもの。その風を意図的につくることで排熱も行います。内開き内倒しのドレーキップ窓は通風に適した開閉方式です。
[昼光利用/デイライト]昼間の明るい光を照明の代わりに取り入れます。トップライトや吹き抜けを効果的に計画しながら明るい部屋がつくれます。
(参考資料/オスモ&エーデル ハウジング事業部 代表建築家 永木靖久氏)
Photos& Report by Miki Homma journalist
取材・文/本間美紀 早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「人生を変えるINTERIORKITCHEN」(小学館)「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)「リアルキッチン&インテリア」(小学館)
オスモ&エーデル ハウジング事業部
兵庫県三木市吉川町上荒川748-6
TEL:0120-72-1012
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