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ミラノ取材の旅02 ジェムをまとったソファ

2025.05.09 キッチンジャーナリスト本間美紀

【本間美紀のコラム/2025/5月9日】

4月のミラノ取材の日記です。

ミラノ取材でまず大半のジャーナリストが足を向けるのがドゥリーニ通りだろう。カッシーナ、B&Bイタリア、アルクリネア、多くのブランドが軒を連ねる有名な通り。最近はブランドの入れ替わりも激しい。

そんな中、結構前からあったのに、昨年ぐらいからようやく足を運びはじめた場所がエドラ。パラッツィオ・ドゥリーニという奥まった邸宅にあったことと、エドラの華やかな家具の意味をよく理解できておらず、なかなか入ることができなかった。

前回も書いたけれど、パラッツィオとは貴族の邸宅のことで、ミラノ市内のあちこちに石造りの建物が残る。ここではすべてクラシックが強い。エドラの家具は、その強さの中で花開く家具だと、ここにきて初めて理解できる。

一見ユーモラスに見えるシロクマののったソファの意味はこちらのコラムで書いている。深い意味を持つソファ。「リアルリビング&インテリア」にも優しく寄り添ってくれる、、、、!

ここでは「リアルリビング&インテリアISSUE03」で紹介した、信じられないような家具が本当に実在している。写真はポリカボネート樹脂の高い技術でつくられた『ミラノチェア』。

長く存在も名前も知っていたけれど、どうしてこんなに個性的なのだろうと思っていた疑問が、このパラッツィオで次々に溶けていったのだ。

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