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REAL KITCHEN & INTERIOR

リアルキッチンができるまで【後編】

2018.03.16 田中 裕美子 (REAL KITCHEN & INTERIOR PR)

田中:リアルキッチンの誌面をデザインする上で心掛けていることは何ですか?

宮本:キッチンはオンリーワンのもの。そこにあるストーリーや、本間さんの伝えたい世界をデザインでいかに表現するか、ということは常に心掛けているポイントです。だから、自分なりに解釈する作業を大事にしています。取材にも立ち会っているのはそのためです。取材先は情報の宝庫。施主さんが身にまとっている雰囲気、本間さんが指示するカメラのアングル、写真の撮り方など、そこにある空気感をつかむようにしています。いわば、『ドキュメンタリー映画を一緒に作っている』という感覚に近いかもしれません。

校了前夜、色校正に集中する宮本アートディレクター

2018年秋にSeason7の発行が早くも決定したリアルキッチン&インテリア。最後に、リアルキッチン&インテリアの今後の展望について教えてください。

宮本:リアルキッチン&インテリアの制作に関わっているのは少人数のチームなのですが、本間さんの世界観をみんなが理解して、その世界観を一緒に創り上げていくところがすごいと思っています。また、リアルキッチンの取材に立ち会ったり、本間さんと一緒にミラノサローネに行ったり、それまで以上にキッチンやインテリアに興味を持つきっかけを与えてもらいました。これからもリアルキッチンの世界観を、デザインを通じて伝えていきたいと思います。

本間:実は今、キッチンを作る上での新しいセオリーについて考えています。新刊はそれに即した内容にしたいと思っています。また、これからもいいもの、新しいものをどんどん見せていきたいと思っています。『こんな世界があるんだ。』と、読者の皆さんのインスピレーションになるような発信をこれからもしていきたいと思っています。そして、イベントと連動させ、読者の皆様ともっと関わる機会も作っていきたいと考えています。

前編はこちらからお読みください!

インタビュアー:田中 裕美子 (REAL KITCHEN & INTERIOR PR)

本間美紀(ほんまみき)

キッチンジャーナリスト。早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多数。セミナー活動も多数。著書に「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)「リアルキッチン&インテリア」(小学館)。

宮本理希(Dynamite Brothers Syndicate)

アートディレクター。九州芸術工科大学卒業。グラフィックデザイン事務所ダイナマイト・ブラザーズ・シンジゲートでアートディレクターを務める。編集デザインを得意とし、2015年からリアルキッチン&インテリアのカバー、誌面デザインを一貫して手がける。紙の質や表紙から誌面に至る表現まで、プロダクトとしての本の美しさも重視、長く愛される本作りを目指す。日本語やアルファベット、品のある文字組みと繊細さとダイナミックさを併せ持つエディトリアルデザインに定評がある。

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