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Special Issue
HIRATA TILE 100years

プレミアムタイル物語

2019.11.20 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●空間の表情を生み出す素材

サンプルルームにはこのように多くのタイルの製品や試作品が積まれています。「大量生産はできませんが、その分、依頼主の要望にあわせた表情や色合いを出すオーダーメイドにも対応できるんですよ」と工場内には、日本中から集まった建築図面の発注書が貼られていました。

平田タイルの社員もしょっちゅうここにきては、ものづくりの現場と直結しながら、新作のタイルを開発しているそうです。

タイルは季節や気候によって、脱水や焼成の加減も変わるそうで、自然がそのまま反映される農作物のようにも感じます。真っ赤に燃えた大きな窯に、タイルたちが吸い込まれていく様子はお菓子やパンの工房のよう。平田タイルでは信楽の他に、岐阜の多治見などに提携工場を持ち、そちらではより器のように繊細に色柄ものを作っているそうです。

タイルとは生き物、食べ物のように生命力があり、焼きものであるからこその良さが奥深い表情をつくる。それが平田タイルがタイルを通して伝えたいことだと感じました。

と、長い前置きのようですが、土の成分や焼かれる土地の気候、火と土の調和で生み出されるタイルという「いきもの」をまず知ってから、以下をお読みいただきたかったからです。

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