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ALSO SOUP STOCK …

新スープストックにキッチン空間のヒント

2016.05.06 本間美紀

●人が座って料理が出て、景色になる

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どん、とテーブルにおかれた魚のスープ。それだけで食卓が幸せになる。そんな空間のあり方まで考えたスープのお店。そんな新しいレストランに行ってきましたよ。東京・自由が丘の「オルソ スープストックトーキョー」です。ここ、駅やモールなどでおなじみの「スープストック トーキョー」の新しいお店です。店名にオルソ(also)とあるのは、’これもまた、スープストック’という意味だそうです。

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このレストランそのものについては、ネットでいっぱい記事が出ると思うので、ここでは「キッチンとインテリア空間」の視点から、このお店を見ていきますね。今は素敵なカフェやレストランが家づくりのヒントになっていると思います。空間から食卓の景色までをプロデュースした、スマイルズのクリエイティブディレクター、野崎亙(わたる)さんに話を聞きました。

「まず大切なのは、人が座って料理が食卓に並んで、初めて空間が完成するお店だということ。そのために、空間も家具もできるだけ素材感だけの削ぎ落とされたものにしました。レストランのインテリアとしては、そっけないかもしれませんね。でも素材は選び抜いてる。「肌理(きめ)」のよさを大切にしました」

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内覧会の日、スタッフの方がサービスの練習をしているのを見ました。確かに人が座った途端、テーブルの周りの空間の温度感がグッと上がったんですよ。

確かに、今までのレストランって完成された商業空間があって、その世界観をお客さんが体験しに行っていた場所かもしれません。家庭のキッチンでもこの考え方は大切ですね。暮らしが始まれば、物が増え、家族や来客で空間はにぎわい、毎日の食事が空間の一部になります。

建ものは建築家の永山祐子さんによる新築です。「全体のイメージは’ぼわ’っとした感じでお願いしました。お客さんの会話や街の景色やいろんなものに溶けこんじゃうような曖昧さ。シンボリックな建築じゃないもの」(野崎さん)。

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街に建物が、、、ではなく、建物に街が溶け込んでる!’シンボリックじゃない建築’、という言葉が印象的です。
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