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DESIGNART TOKYO report#004

デザイナート トーキョー:日比谷編

2022.11.02 アソシエートライター 安藤菜穂子

●響き合うアクリルと生花

アクリルの端材やPVCを使ったフラワーベースを展示していたのは、アクセサリーデザイナーとしても活躍するnooca。

さまざまな形のフラワーベース。1点ずつ手作りされるユニークピースです。

「日々に咲く花」をコンセプトに花や植物の造形や色彩の美しさを日常に取り入れるデザインを提案しています。今年からスタートしたプロダクトライン「form」の新作を発表しました。キラキラした不定形のフラワーベースの素材は、アクリルの端材。砕いて加熱&圧縮することで、成形します。

中に試験管のような“落とし”が入っていて、そこに水を入れ、花をいける仕組み。
アクリルのキューブやパイプ、丸く穴を開けた残り(右上のベージュの保護紙が付いたままのもの)などを砕き、熱を加えながら圧縮。

「加える温度によってもちろん仕上がりが変わりますが、アクリルそのものの質によってもかなり違いが出ます」とnoocaさん。今後は新型コロナ対策で使われたアクリルの廃材が大量に出そうなので、材料は豊富にありそうです。

ビニールシート+試験管で、好きなところに花が掛けられる「air vase」。
膨らませたり、しぼませたりできるビニールの袋の中に“落とし”が入った、不定形の柔らかい「air vase」。

「僕の実家が花の生産者なので、花の美しさを見て育ちました。展示台は、温室などで使うPVCの板で作っています」。生花とアクリルやPVCという、一見難しそうな組み合わせが成功しているのは、noocaさんのそうした原風景によるのかもしれません。

いけられているすごくオシャレな花は、南青山のフラワーショップVOICEによるものだそう。

生花をアクリルに閉じ込めた作品「objet」。

フラワーベースのほかにも、ダミアン・ハースト調のアクリル作品「objet」も展示されていました。
作品購入もできるサイト「nooca」はこちら

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