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フォーリサローネと日本企業の今後
2019.05.29 宮澤明洋 リアルキッチン&インテリア 担当編集&総合ディレクター

5月の大型連休明けから続くミラノサローネレポートもいよいよ終盤。今回はリアルキッチン総合ディレクターの宮澤明洋氏による、ミラノ取材フィードバックを紹介します。一度でもミラノを視察した人なら共感できる、“あれやこれや”を盛り込んだ1本です。

●素材からふくらむ想像力

「ミラノサローネ国際家具見本市」に合わせて市街のいたるところで開催される「ミラノデザインウィーク(フォーリサローネ)」。デザイナーや大学から有名企業まで、その出展数たるやすさまじいもので、とても全貌を把握することはできませんが、今回は個人的に気になった日本企業を中心にした「サローネ雑感」を書きたいと思います。

本日のフォーリサローネ巡りはミラノ中央駅からスタート。ここから北東へ、ALCOVAに向かいます。

「ミラノデザインウィーク」の楽しさのひとつに、様々な素材や加工技術との出会いがあります。本来はデザイナーや製品の企画担当者が、次の自分の作品や未来の製品のために「物色する」というか「真剣に探す」という側面が強いのでしょうが、こちらは単なる観客に近い立場ですから「へぇ」とか「ふーん」とか言いながら気軽に見て歩きます。

そんな物見遊山の最初の目的地は、ミラノ中央駅からほど近いALCOVAにあるお菓子工場の跡地。

1940年に建設されたパネットーネ(ミラノの伝統菓子)の工場でのインスタレーション。ある意味、廃墟萌え。

ここでは、粘着テープでカーペットの上のゴミをとる「コロコロ」を作っている会社、ニトムズの出展がありました。ちなみにこの「コロコロ」は同社の登録商標だそうですが、この「コロコロ」が出展されているわけではありません。色を貼るという発想から生まれた同社の空間装飾テープブランド「HARU stuck-on desing;」のインスタレーションです。グラフィックに強い日本のデザインユニットSPREADの二人が担当しました。

その壁には、様々な色のテープがいろいろな形にカットされて貼られています。言葉で書いてしまうとただそれだけなのですが、重ね貼りされたテープの色のニュアンスがなんとも言えない美しさで、そこに太陽光が降り注ぐとまた全く違う表情を見せます。

屋根の構造はむき出しで、『HARU』テープと光と鍼が交差して、立体的なストライプとなっています。

このテープ「HARU stuck-on desing;」は、貼ってはがせるのでいろいろな使い方が想定できそうです。湿気にどれだけ強いかはわかりませんが、富士山のかわりにこの「HARU stuck-on desing;」で絵が描かれた銭湯に入ってみたい……そんな気分になりました。

壁のタイルが銭湯感を醸し出します。

最近、ミラノでトレンドの廃墟活用系のロケーション。ALCOVAはまたその新たなスポットにもなりそうです。

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