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MilanoSalone2019 06

ユーロルーチェからのトピックス

2019.05.27 キッチンジャーナリスト 本間美紀

【ルイスポールセン/LOUIS POLESEN/デンマーク】

S.プロジェクトでの出展でしたが、日本で知られている照明ブランドとしては欠かせないところ。オラファー・エラクソンによる「OE」は、あの「アーティチョーク」を超える傑作を目指すかのような新作。アルミの20面体とポリカーボネート12面体を組み合わせたパズルのようなもの。

会場ではたった一つだけ、独立した空間で芸術品のように展示されているのが、印象的でした。

【FOSCALINI/フォスカリーニ/イタリア】

実は日本でも意外と家庭で使われているのがフォスカリーニですね。

オランダのトード・ボーンチェは、ボタニカルやフラワーモチーフのグラフィカルな表現で、一世を風靡したデザイナーですが、最近はご無沙汰、、、と思っていたらこんな華やかなペンダント照明を発表していました。「Sun-Light of Love」という太陽を賛美するかのようなデザイン。390枚ものスリットが使われているそうで、金色バージョンではスリットの重なり部が黒く見えて、黒点を思わせます。アーティスティックですがブルートゥースで光を調整できるのが今らしさ。

日本では「花火」という名前で売り出したら良さそう! 和風の空間にも意外と合うのではないでしょうか。

またこちらはアール・デコの時代を思わせるフロアスタンド「Uptown」。ヒントはもちろんN.Y.のエンパイアステートビルですね。3色のカラーガラスで構成され、明かりを点さないときはオブジェになります。この点もヨーロッパの照明ブランドがとても意識している点です。

カルテルの製品を多くデザインしている、ファビオ・ルチアー二のデザインです。ミニマルなデザインが多い中で、すごいインパクトがありました。大きさは80cmと2m近いものがあります。

このブランドは、ファッションブランドのディーゼルと組んだ製品を発表していることもあり、エッジーでカジュアル、若々しい一面も感じられます。

照明のブランドはインテリアのセレクトショップで扱われることが多く、モノブランドのショールームも少ないので、なかなかブランドとしての認知は進まないの日本の状況。けれどもインパクトあるデザインやフォルムは、SNSなどの写真で広がり、照明はインテリアの個性を左右するものになりました。それに伴い、光の質や取り付け方法などの機能も進化しています。

イタリアブランドの中では欠かせない照明ブランド・フロスの特別レポートはこちらからどうぞ。

 

取材・文/本間美紀 早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)「リアルキッチン&インテリア」(小学館)

ミラノサローネ国際家具見本市 日本公式サイト http://www.milanosalone.com/

Photos=Courtesy by Salone del Mobile.Milano
AR:Alessandro Russotti AM:Andrea MarianiLF:Luca Fiammenghi
AM:Andrea Mariani

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