日本ではまだ広く知られているとは言えない、イタリアのキッチン機器ブランド、バラッツァ。日本ではツナシマ商事が取り扱い、ワークトップにほぼフラットに収められるガスクックトップや、マットブラックのビルトインスチームオーブンなどが発売されています。とくにガスクックトップは、フラッシュマウントによりゴトクの立ち上がりを抑えた、日本のキッチンにもなじむ端正なデザインが特徴です。

そのバラッツァは本国イタリアでは、1968年にサンタ・ルチア・ディ・ピアーヴェで始まったブランドです。創業の地は、ステンレス加工産業が集積する「Inox Valley」と呼ばれる地域。

創業以来、ステンレススチールをキッチンのための上質で耐久性のある素材として扱い、クックトップ、シンク、オーブン、フード、チャンネル、アウトドア製品までを展開してきました。つまりバラッツァは、単体のビルトイン機器メーカーというより、ステンレス加工の技術を背景に、キッチンの作業面そのものをデザインするブランドなのです。

その背景をよく示していたのが、FTK Eurocucina 2026での提案です。バラッツァの2026年提案は、ステンレス加工の専門性を軸に、キッチンをより一体的・感覚的・建築的なシステムへ進化させる試みでした。単なる調理設備ではなく、素材、技術、機能がひとつながりになる「統合された作業面」として、キッチンを捉え直しています。

中心となるのは、デザイナーのアレッサンドロ・アンドレウッチとクリスチャン・ホイスルと開発した新システム「AH.B SYSTEM」です。チャンネル、クックトップ、ボウルをワークトップ上に連続して配置し、調理、洗浄、下準備、収納、換気をひとつの流れとして構成します。まな板、水切り、グリッド、ナイフホルダー、コンセント、換気ポイントなどのアクセサリーも組み込めるため、作業ごとに道具を探すのではなく、必要なものが必要な場所に収まる考え方です。

さらに「H.7 equipped channels」は、ワークトップに組み込む細長い機能レール。水栓やディスペンサー、スプレーユニット、トレー、水切り、ナイフホルダーなどを一体化し、調理や洗浄のための道具を手元に整える。余分な穴や要素を減らし、作業面をすっきり見せるバラッツァらしい統合システム。

バラッツァは、キッチンの美しさを“見た目”だけでなく、動作の流れと手元の秩序から考えています。ショールームで商品だけ見るのではなく、そのブランドの背景を知ることで選び方も変わってきます。

バラッツァの持つポテンシャルを知って製品を見ると、違った印象を持つに違いありません。日本ではツナシマ商事ショールームで日本向けに技術改良した製品を購入することができます。

●Barazza(バラッツァ)の製品情報はこちら
https://www.tsunashimashoji.co.jp/brand/barazza
●Barazza(バラッツァ)を取り扱うツナシマ商事 西麻布ショールームの記事はこちらから
https://realkitchen-interior.com/interior/43926
●Barazza(バラッツァ)を取り扱うツナシマ商事ショールーム(完全予約制)のご予約はこちらから
https://www.tsunashimashoji.co.jp/showroom
取材・文/本間美紀 早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「人生を変えるインテリアキッチン」「リアルキッチン&インテリア」(以上小学館)、「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)。
Report& text=Miki Homma(Journalist)
Barazza(バラッツァ)の日本での取り扱い先
ツナシマ商事ショールーム(完全予約制)
東京都港区西麻布2-22-2
営業時間:9:00-17:30
休:日曜・祝日定休
TEL:03-6712-5721
http://www.tsunashimashoji.co.jp