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Special Issue
KOBESTYLE

02 コウベスタイル

2019.05.08 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●『FUN×kitchen』という新しい手法

─オーダーキッチンではなくプロダクトキッチン、そのことについてもう少し聞かせてもらえますか?

自社企画でのカスタムキッチン『FUN×kitchen(ファンキッチン)』

「はい、オーダーというのは素材から形から、すべてゼロ地点からつくっていきます。けれどもたくさんお客様と打ち合わせしていますと、共通した要望がでてくることにも気づきました。そこでKOBESTYLEのいいところを集めたプロダクトキッチンができないかなと考え始めました。そこで開発、誕生したのが自社企画でのカスタムキッチン『FUN×kitchen(ファンキッチン)』です。一定のモデルがあり、そこから簡単なカスタマイズができます」

ショールームに展示された『FUN×kitchen』の1例。

─オーダーキッチンの要望を濃縮したようなプロダクトキッチンですね。

インナードロワーが標準仕様。

「はい。色はシックなカラーや北欧風などに絞る、人気のインナードロワー(大きな引き出しの中が細かい引き出しで分かれている仕組み)を採用する、海外の食器洗い機へ対応するなど、要望が多い点だけをコンパクトにまとめ、値段を抑え、納期も早めました。センスの良いカジュアルプライスキッチンです。ただし標準パーツの中で組めるから安くできる。それ以上のものを求められるときは、神戸スタイルのオーダーメイドにシフトしてもらいます。そのあたりも理解いただけた方に販売しています。でも値段は手が届くから、無理してオーダーにしなくても十分センスの良いものにチャレンジしてもらえます」

『FUN×kitchen』の施工例 扉の一部をブルーにするなどの簡単なカスタマイズはお手のもの。(設計= アトリエ・アースワーク)

─『FUN×kitchen』の平均価格はいくらくらいですか?

「選ぶ設備機器によりますが120万円前後です。デザインも価格も明快なのでビルダーや工務店からも大変、人気のあるキッチンになりつつあります」

─この値段で提供するためには、パッケージを守ってもらう必要がある。それを超えたプランにしたい場合、そこで初めて双方が納得してオーダーという選択肢に進めるわけですね。

「単に楽だからプロダクトキッチンが売りたいわけじゃない。依頼主に本当に納得するものを見つけてもらうための、一つの試金石にもなります」

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