
料理研究家・宮澤奈々さんは、ご自宅の料理教室(サロン)が、
800人待ちという、憧れのサロネーゼといえるだろう。
本の出版や雑誌の仕事でも大活躍している。
輝きと女性らしさに満たされた
テーブルコーディネートは
まさに憧れそのものだと思う。
奈々さんが家を建てる前に
キッチンのことをいろいろ教えてほしいと
問い合せを受けて(実際は勉強熱心な彼女に
私が教えて差し上げられることなんてあまりない)、
お会いしたときに感じたのは
プロとしての意識の高さだった。
ふんわりとした巻き髪、
親しみやすい笑顔、
一見、やわらかで可愛らしいマダム。
けれどもその一皿をつくるための
集中力と準備の深さは、お会いした時からわかった。
タッパーに用意された食材は
どれも美しく切りそろえられ、
味や食感のタイミングを計って
並べられる。
その盛り付けをしているときに
絵を描く人のようだと感じた。
その時から、
私の中では「素敵な料理研究家・宮澤奈々さん」だけではなくなり、
アスリートのように集中していく、
ちょっと男前なかっこいい奈々さんが心に残った。
奈々さんのキッチンは5mもあるポーゲンポール。
きっとこれから素敵な撮影がたくさん行われるだろう。
美しいフードや友人に囲まれた素敵な奈々さん。
だから…。
奈々さんのプロフェッショナリズムがはじける前の、
その前の考えている奈々さんを撮らせてくれない?
と思い切ってお願いしてみた。
引っ越ししたての奈々さんからは
「ちょうど雨の休日で、キッチンをどう使おうか、何度もものを出したりいれたり…していますよ」
と笑顔なメールが返ってきた。
じゃあ優雅に迷っている奈々さんを…。
そしていろいろ伺えたのは、やはり一皿をつくるために
スケッチを描いたり、資料を見たり、
奈々さんはじっくりと考えているということ。
(あんなに多忙そうなのに、いつ考えているんだろう!)
またキッチンのインテリアや空間の中で楽しむために、
一皿はすべてと関わってくること。
奈々さんの素顔なキッチンの大きな写真と詳しい図解は
「リアルキッチン&インテリア シーズンⅡ」で。
奈々さんの素敵なお料理
ワールドはこちらで。
「シンプルなおもてなし〜モノトーンのお皿に盛り付けマジック」(小学館)