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MilanoSalone2019 02

レオナルド・ダ・ヴィンチ生誕500年

2019.05.09 キッチンジャーナリスト 本間美紀&宮澤明洋

●未来のミラノを見せる

会場では、巨大なLEDスクリーンに映し出される街の画像と水に浮かぶシェアリング・ボート「AQUA MOBILE」が未来のミラノをイメージしていました。スロープを下って「運河の中」に降りていくと、そこには「水」を通じたダ・ヴィンチとミラノの歴史的遺構との関わりを示す展示があります。

そして展示の先にある木戸の向こうには、最先端の技術を駆使した水と音と映像のインスタレーションが体験できる「ヴンダーカンマー(驚異の部屋)」と呼ばれる真っ暗なスペースが広がり、中に入ると天井から(ちょうど砂時計の砂のように)水がしたたり落ちてきます。

ストロボライトで暗闇の中に無数に浮かび上がる水の筋は、時には水滴が空中に止まっているように、時には水滴が下から上がっていくようにも見え、最後に目の前に映し出されるダ・ビンチのデザイン画とともに、水の持つ美しさやエネルギー、フォルムを体験することができました。

また、フィエラ会場内で行われたもうひとつのインスタレーション「DE-SIGNO(デ・シーニョ)」は、天才レオナルド・ダ・ヴィンチによって開花したイタリアのデザイン文化を、当時と現代を比較しながら映像と音楽で表現する試みでした。

スカラ座での超クラシックな前夜祭と、最新技術と歴史的名所の対比。これもミラノ流の仕掛けなのかもしれません。

そして企業もミラノの名所を大活用します。

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