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Event report01

リアルキッチンイベント報告01

2018.07.12 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●同じものを売り続けている企業が一流

その他には「同じものを売りつづけられる企業が一流、さらにそれを伝え続けることに飽きない」という内容に考えさせられたという話でした。ボッフィやアルクリネア、ブルトハウプなど、世界で一流と言われているキッチンを見ていると、モデルチェンジがとても少なく、90年代、80年代から同じモデルを売り続けているのに(トレンドによる素材のチェンジや機能的なアップグレードはもちろんあります)、今なお、ミラノサローネにおいてもトップを走り続けている。今年はつくづくそれがすごいと思ったのです。

1990年代からほぼ変わることのないデザイン。イタリアのボッフィは、今なおミラノサローネでトップの地位を守っています。

日本の製品を取材していると、本当に毎年毎年、商品が変わっていってしまいます。長年使うもの、修理して使い続けるものかもしれませんが、あっという間に製品がなくなり、商品知識や技術も変わってしまいます。

「どの角度から質問しても、精査しても残る言葉を語る企業が一流」

「一流は同じことをずっとやり続けるのだと実感した」「一流は変わらない」

「伝え続けることに飽きないで!伝え方を変えていく。同じものでも進化させる」

これを読んでいるあなたがキッチンづくりを検討中の方なら、「キッチンのプロは今こんなことを考えているんだ」と思うでしょうし、参加者と同じプロの世界の方なら共感できることも多いかと思います。

このコラム、しばらく続けさせてくださいね

ミラノサローネ&エウロクチーナ2018の記事はこちらから読めます

 

取材・文/本間美紀 Reported by Miki Homma/journalistリアルキッチン&インテリア著者 早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)「リアルキッチン&インテリア」(小学館)

撮影/岡村享則  photograph by Yukinori Okamura /Photographerリアルキッチン&インテリアを代表するフォトグラファーとして活躍中。大学で住居学を学んだ後、桑沢デザイン専門学校へ。建築写真家の事務所で修行。独立後は大手新聞社でジャーナリスティックな撮影を手がける。その経験から得られる現場感覚とデザインへの感度でストーリーを紡ぐようなライフスタイル撮影に定評がある。暮らし、インテリア、料理などの撮影のほか、釣り雑誌での連載を持つなどアウトドアマンとしての顔も。

開催結果「デザインの街ミラノで見る世界最高のキッチン&インテリア」
6月13日 東京会場160名(会場:小学館本社)/6月29日大阪会場60名(会場:カッシーナイクスシ青山本店)
参加者の内訳/キッチンメーカー、オーダーキッチンプランナー、ハウスメーカー、キッチン家電関連メーカー、材料メーカー、デザイナー、設計者、住宅関連営業など

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