
・キッチンをめぐる家具のシステム「ソリティア」
壁から離れるキッチンの考え方を応用してきたのが、このシステム家具「ソリティア」。ベースアイディアは2年前のユーロクチーナ期間中に発表されましたが、今年はきちんと商品としての発表です。ブルトハウプのb2、b2、b3のキッチン、どれと組み合わせても似合うようにデザインされています。
140のエレメンツを組み合わせると、「小さな部屋のためのミニアイランドキッチンになり、パーティルームで調理スペースと食卓を兼ねる場所になったり」(カトリンさん)と、様々な使い方ができるそうです。
●ブルトハウプというブランド
リアルキッチン&インテリアシーズン2では、私本間がブルトハウプの現地取材記事を4pにわたって取材しています。
その一部を抜粋しましょう。
ブルトハウプ。まだ日本では耳慣れないこの名前は、ドイツ人なら誰もが知っている。ドイツ人にとってキッチンは洋服や時計、車のように自分で選んで買うもので、日本のように初めから家にキッチンがついている家はないといっていい。その中でも「いつかはわが家に…」と憧れの対象になるのがブルトハウプなのだ。
ブルトハウプの本社はミュンヘンから車で1時間半ほどの小さな街、アイヒにある。馬や牛がのんびりと草を食む農地をいくつも越えて、緑の草原の中にぽつんと建つモダンな建物。それがブルトハウプだった。ブルトハウプの社名は創業者、マーティン・ブルトハウプの名前から来ている。南ドイツで食器棚の製造から創業。
元は馬で荷を引きながら、地元をベースに商売をしていた。その後、高品
質なキッチンの製造を開始した。
ビジネスは2代目ゲルド・ブルトハウプに引き継がれた。80年代に入り、彼は著名なグラフィックデザイナー、オルト・アイヒャーをディレクションに招き入れた。ミュンヘン五輪やドイツ・ルフトハンザ航空のロゴデザインやCIを手がけたデザイナーだ。
世界中をともに旅し、レストランの厨房や家庭のキッチンを見てまわったアイヒャーは「キッチンは料理のためにある」という本を書き、ベストセラーになった(下写真参照)。1982年の著作なのに、実はこの本、ミュンヘンン市内の本屋でも今なお売っていて、1冊購入することができた。この本でのアイディアがブルトハウプのキッチンの源流になっている。
ブルトハウプが販売担当者をトレーニングするときは、製品の話は少ししかしません。なぜなら製品はキッチン空間のほんの一部だから。まずはどうやってキッチン空間をつくるか、という話をします。そして最後は必ず、一緒に料理をして(ドイツの家庭料理ポテトサラダとシュニッツェルをつくるそう)、リラックスする」。どんな説明よりも一番効果的だという。
日本では表参道にショールームがあります。予約制のコンサルティング型ショールームです。憧れのブルトハウプは日本でも決して手が届かないものではありません。「リアルキッチン&インテリアを見て」と予約のお電話を入れてみてくださいね。
ブルトハウプ東京
東京都港区南青山6-12-4 三越南青山ハウス2F
http://www.tokyo.bulthaup.com/en
TEL:03-6418-1077(完全予約制)
ブルトハウプ東京の取材記事はこちら
http://realkitchen-interior.com/showroom/bulthaup