●森林とともに歩むカリモク家具
今回、案内をしてくれた加藤洋さんですが、大学では樹木について専門的に学び、家具業界でもなかなかいそうでいない、アカデミックに樹木について精通しています。材料としての木だけではなく、日本の森林の抱える問題や樹種ごとの持ち味など、幅広い知識を持っています。
そんな加藤さんはカリモク家具のものづくりが、森林と共生してくものだと考えています。
林業の人手不足、間伐材、小径材の活用先、過剰な植林を経た国産の針葉樹、鳥や虫によるダメージを受けた材。時に木材は今の森林や社会の問題を映し出します。加藤さんの目はそれを見逃しません。そしてただそれを「問題」としてとらえず、個性ある素材として捉え、家具や製品の中に還元していく。それが新時代のカリモク家具です。
実はこの「Karimoku commons Tokyo」にも、そんなテーマを解決した家具がたくさん並んでいます。ここを訪れた際にそれぞれのストーリーに思いを馳せてみてください。
Photo= 阿野太一、岡村享則(人物)
取材・文/本間美紀(キッチン&インテリアジャーナリスト)text=Miki Homma(Journalist) 岡村享則
インテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視。ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、執筆、セミナー、クリエイティブディレクションなどの活動を行う。早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社し、内外の家具、キッチン、建築家住宅の取材は300件以上、著書に「人生を変えるインテリアキッチン」「リアルキッチン&インテリア」(以上小学館)、「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)
Karimoku commons Tokyo
東京都港区西麻布2丁目22-5
TEL:03-6805-0655
営業:12時〜18時
休日:土日
https://commons.karimoku.com