インテリア、住まいや建築からキッチンを幅広く考えるメディア「『REAL KITCHEN & INTERIOR』では、これまでにたくさんの実例を紹介してきました。単行本『人生を変えるINTERIOR KITCHEN』はこれまでの取材を集大成した1冊。
家やキッチンの大切さについて考える人も多い今、読者の取材から読み解いたセオリーを改めてお伝えします。
[Theory:1 Inspiration 直感を信じる]
キッチンのはじまりが食じゃないこともある
キッチンというと食や料理が好きな人がこだわるもので、自分には縁がない、と思っていませんか?キッチンの取材をしていると、意外なエピソードに出会うことがあります。キッチンづくりに成功したみなさんの多くは、キッチンの外からヒントを得ているのです。
「カフェのインテリアを見て、こんなキッチンがいいな、とひらめいた」
「お気に入りの北欧デザインの照明があって、それをキッチンに吊るしたいと思ったのがはじまり」
「マンション暮らしのときに、集めていたデザイナーズチェア。それが似合うダイニングやキッチンにしたかった」
「イタリアで泊まった真っ白な空間と青いタイルのある空間がイメージ」。
そんな楽しいお話を聞くことがとても増えています。
しかも多くの人が「キッチンでは料理ばかりしているわけではないです」と話してくれました。
料理の写真を撮ったり、お花を切って活けたり、クラフトの作業をしたり、アイロンをかけたり、アトリエのようでもあり、
ユーティリティでもあります。
キッチンとは暮らしを整える軸になる場所になりつつある。
取材をすればするほど、私にはそう感じられました。
アイディアは意外なところから自由に発想していいのです。