KITCHEN
INTERIOR KITCHEN01

インテリアや建築からキッチンを考える

2021.05.09 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●好きなものからキッチンを考える

キッチンに置かれるものもずいぶん変わりました。

おしゃれな電気ケトルやフードプロセッサーといった便利な調理道具たち。本格的なパンやお菓子の焼けるオーブン。便利で楽しいものが入ってくる一方で、かかる時間や手間を慈しむような、昔ながらの道具も愛用されています。

重いけれどじっくりと熱を通す鋳物の鍋。金物網や天然素材のかご、ざる、使い込まれたリネン。ごはんを炊くための土鍋や、よく切れる包丁と砥石。モダンな空間の中に、そんな道具が置かれている光景も、珍しくありません。

「リアルキッチン&インテリア シーズン1」撮影=岡村享則 キッチン=ekreaオーダーキッチン

料理の情報をめぐる環境も変わって、世界中の食材がすぐに手に入るようになり、身の回りにはつくりきれないほどのレシピの情報であふれています。

キッチンで使いたい道具や家電、つくりたい料理、やりたいことが増えるにつれ、求められるキッチン空間も変わっています。家づくりやリフォームの最後に、カタログから選ぶものではなく、初めにイメージをふくらませて、暮らしや家の中心としていく。そんなふうにキッチンが考えはじめられています。

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