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Days & Stories

フレックスフォルム、その一枚に込める想い

2023.06.19 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●映画のようなワンシーンに心掴まれて

そして会場をめぐっていて、、思わずこの写真の前で松延さんと共に観入ってしまった。

なんという写真だろう。映画のワンシーンのような、心を掴む写真である。

山積みの新聞を読みつかれたのか、寝落ちする男。チェロをイタリア女性らしい筋張った美脚ではさみ、弦を引く女。崩れ掛けたレンガの壁。
2010年に発表されたソファ「ソフトドリーム」が本当に際立って見える。

下の写真は2008年の広告。
アームを本棚化したフレックスフォルムのシンボリックなソファ「グラウンドピース」の前に、驚くほど手足の細い女性が強気な表情で立っている。

ゴルフクラブで何かを割った後のようで、もうここから想像させるドラマがすごい。

Immagini 187

いまは双子インフルエンサーという言葉もあるくらいだけど、美しい双子の娘がアームチェア「ABC」に腰掛けて、見つめ合うこの広告は1999年のものだという。
この椅子の美しさをこんなふうに表現するのか。

マリア・ヴィットリア・バックハウスという女性写真家の作品だ。家具だけを単品で見ていたら、少し無骨なインダストリアルなチェアと感じて、流し見してしまったかもしれない。

松延さんも私もお互い、まだフレックスフォルムをあまり知らない時代の広告だったが、一緒に魅了されてしまった。

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