(以下、昨年の「リアルリビング&インテリア」より抜粋)
本誌のアートディレクターを担当した宮本理希です。
今回、世界中のインテリアのトップブランドからジャーナリストに提供されるプレス用写真を本間美紀さんの考えるストーリーとともに「一つの形にまとめる」。
「リアルリビング&インテリア」はそんなエディトリアルプロジェクトでした。
写真は何千枚もあり、本間さんからまずは直感で良いと思うものを選んでいこうよと相談され、一緒に選んでいった「インスピレーション」というページがこの本のすべての始まりだったと思えます。
一流のデザイナーやアートディレクター、フォトグラファーがつくり上げた家具やインテリアのコミュニケーション素材です。すべての写真から驚くべきエネルギーを感じました。
私自身も、本そのものにもそのエネルギーを受け止める力が必要でした。
一つ一つの写真をじっくり見ていくと、家具のデザイン、素材の選び方、写真の撮り方、ブランドの文脈や世界観の作り方を感じることができます。
何故そのデザインだったのか。何を伝えたいのか。直接会って、話をすることはできないのに、写真を組みながら、私の心の中に世界中のデザイナーとの対話が生まれました。
本間さんのちょっと変わった編集意図とコラムのようなテキスト、それぞれのブランドの伝えたいことが調和しながら、メッセージが表現できる本。
デザインの作業を進めていくうちに、そんなスタイルが見えてきました。
以上が「リアルリビング&インテリア」巻末の宮本ADが書いたエピローグ。
まだまだ毎年、海外に行くたびに、コミュニケーションの作り方に驚く。
でも今、とても嬉しいのは、私たちのメディアー本やウェブサイトもその土俵に上がり始めているところだというところ。
相変わらずのマイクロメディアだけれども、世界で伝わる人には伝わっている!
ということで、今年も7月末の発売をぜひ楽しみにしてくれる方が一人でもいれば、とてもうれしい。
海外のブランドの世界観を純粋に伝えるメディアであり、世界に向けて挑戦する日本のブランドのプラットフォームになる。それもミッション。
スマホをいじるだけではなく、ゆったりと本のページをめくり、写真を眺め、(わからなくても)言葉を読み、その刺激から自分自身が誰であるかを問う時間を持てる人、そんな知的で豊かな心を持つ人たちの人生の一部になれればいいと思っている。
そんな気持ちでいま制作を進めている。
ということでコラムやウェブも遅れがちですが、どうぞお見守りのほど、よろしくお願いします!
そしてもちろんまだ「リアルリビング&インテリア Issue01」は購入できます(在庫わずか、デジタル版、Kindleもありますが、上質な仕立てのリアル本がおすすめです)。
コラム=本間美紀(キッチン&インテリアジャーナリスト)Text=Miki Homma(journalist)
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