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REALKITCHEN&INTERIOR
リアルキッチン最新刊が発売!
●デザイン雑貨見本市から知る食のトレンド
デザイン雑貨やキッチンツールの見本市「アンビエンテ」。その展示からはこれからの食やキッチンライフの傾向が読み解けます。
この見本市のダイニング分野を20年にわたり担当しているトーマス・カッスル氏はこのように分析します。
1 「健康的な食」が新しいテーマ
「食生活に関してはどんなトレンドがありますか」(本間)
「新鮮な食材を家で食べることが健康的な食生活で一番大切なことです。香りと栄養素を管理するということが、最近ドイツでは注目されています。例えば家電のオーブンがレシピをコントロールして(温度調整や加熱方法など)、食材の状態に合わせて、栄養素を損なわず、美味しさを引き出す調理をしてくれるなど、スマートクッキングがこれから起こってくるでしょう」
そのために食材の香りや栄養素を保存するコンテナ容器の商品が増えています。
これはキッチンの見本市ではミーレなど海外の家電メーカーにも最近見られる傾向です。
「スロークッキングの考え方も、私たちドイツ人は3年前まではあまり認識していませんでした。フランス料理のプロが多用する「スーヴィデ(真空低温調理)」は60度などの低温で3、4時間加熱します。またジューサー「ヴァイタミックス」などでつくる、食材を丸ごと砕くジュースや、低速圧縮絞りジューサーはアメリカや日本、韓国から入ってきたもので、ヨーロッパにじわじわと浸透しています。こういった食のトレンドも、ここフランクフルトから世界に広がっているんです」(カッスル氏)