・冷蔵庫の新しい姿とは
冷蔵庫はどうかというと、すでにオーブン同様、カメラを内蔵したモデルが日本を含むいくつかのメーカーから発売されているものの、外出先から庫内をスマートフォンでチェックして、買い忘れや重複を防ぐという使い方がメイン。
画像認識とAIによって庫内の生鮮食品をリスト化してくれるモデルも登場してきてはいますが、ラベルとデータベースの拡充で比較的管理が容易なワインと違って、食品の種類や形状が多岐に渡り、庫内での死角も多い冷蔵庫の場合は、フードロスの問題を根本的に解決してくれるような精度の高い食品管理までは到達していないというのが正直な印象です。
ただ、リアルキッチンの読者にもおなじみのあのリープヘルでさえも、筒型充電型で庫内に置けるWi-Fi内蔵カメラをアクセサリーとして扱いはじめており、その意味ではこうしたモジュラータイプも含めて「カメラ+AI」による商品管理が実現するのも、そう遠い未来ではないような気がします。
イタリアのハイエンドキッチン、ミノッティクッチーネでは、神殿のようなキッチンを開けると冷蔵庫。開けた時の美しさまで考えられています。ここで使われているのはスイスのV-Zug。
またインテリアとしての楽しさや、新たな用途も見つかってきたのが冷蔵庫。LGシグネチャーハはオランダの家具ブランドのmoooiと組んで、カラフルな冷蔵庫がインテリアに合うことを実証して見せました。単品でみると、不思議に見えますが、リアルなインテリアに置かれることで、ぐっと違って見えます。
またLGシグネチャーで驚いたことはパトリシア・ウルキオラが冷蔵庫をデザインしていたこと!そしてそれは化粧品用のものなのです。確かに最近はオーガニックコスメが増え、その保存方法も気を使う時代。ドレッサーキャビネットの一部が適温の冷蔵引き出しになっているというのもあり得ない話ではありません。