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Technologty for the kitchen

大きくゲームチェンジするビルトイン家電

2024.09.18 リアルキッチン編集部 宮澤明洋+本間美紀

・エクストラクターで、頭上も空気もクリアに

さらにインテリアキッチンがこれまで以上にリビングへと進出してくる際に問題になるもの──それはレンジフードです。

エリカ社のブースより。中央に丸いエクストラクターを備えたIHクッキングヒーターがずらりと並ぶ。

今まではキッチンの真上に垂直に取り付けられていたレンジフードですが、これまで以上にインテリア化が求められてきています。

エリカ社は世界でトップクラスのレンジフードブランドですが、加熱機器とコンビネーションしたエクトラクターやダウンドラフト、収納と一体化したファンはもはやヨーロッパでは当たり前になりつつある印象を受けました。

収納と照明を兼ねたFalmecのレンジフード。

ヨーロッパのアイランドキッチンの場合はマストとも言えるこうした排気システムですが、調理家電との融合が顕著です。

この背景にはキッチンのインテリア化だけでなく、IHを中心にした「調理の変化」も影響しているようです。低温調理やメレンゲやチョコレートのテンパリングなど「正確な温度での調理」が注目され、過剰な排気装置はいらない、静かでクリーンな空気をキープできる。「控えめなレンジフード」が主流のようです。

エクストラクターとIHクッキングヒーター、日本の魚焼きグリルのようなミニオーブンを備えたエリカ社の「LHOV」

ちなみにこちらは街中で見かけたエクストラクターを中央に備えたクッキングデモの様子ですが、パスタゆでる大鍋のゆげもソースの油や匂いもどんどん吸い込み、空気はとてもクリーンでした。中央のエクストラクターは存在感がなく、ほぼ見えません。

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