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The Elevation of Gravity
ガゲナウが目指す究極の静けさ
・画期的なインビジブルIH
一方でビルトイン家電の存在感もどんどん控えめになっていき、家具との同化も重視されています。もっとも画期的なのはインビジブルIHの登場でしょう。
これはキッチンのワークトップに使う大判セラミックやクォーツストーンの下に仕込めるIHの加熱システムで、クッキングヒーターがなくてもワークトップがそのまま加熱機器になるのです。
ミニマルなデザインを好むキッチンブランドはおそらく今後、積極的に取り入れてくるでしょう。cなどが代表ブランドですが、ガゲナウ(ドイツ)も今年は静謐なインビジブルIHを発表しました。
今やもう当たり前のようになってしまったIHのプレートですが、インテリアとの調和という観点では、表目のセラミックガラスの光沢と相まって、その黒い面積の圧倒的な存在感は無視できないものになってきています……というか、この2つのブランドのIHを見て急に気になるようになってきた、というのが正しい感想でしょうか。
これは大画面テレビを巡る愛憎にも似ていて、映像が映っているときはいいのですが、映っていないときは急に巨大な黒い板となってしまう……あの感覚そのものです。
ちなみにこのTPB tech(スペイン)はすでにTAKAOで日本でも購入できるようになり、先日、国内でも調理でもが行われましたが、調理スペースの考え方がとても自由になる感動を覚えました。