●大リニューアルしたアンビエンテ
2023年2月上旬に開催したドイツ・フランクフルトの国際消費財見本市「アンビエンテ」。3年ぶりのリアルイベントは、大きなリニューアルにチャレンジに注目が集まりました。そのレポート前編です。
これまでの「アンビエンテ」に「クリエイティブワールド(紙製品や文房具、画材など)」「クリスマスワールド(クリスマスやイースターなどの季節行事のデコレーショングッズ)」の3見本市を統合。4561社が参加し、170カ国から15万4000人が来場し、会場は盛況でした。
会場はどんな雰囲気だったのでしょうか。
アンビエンテがもっとも得意とする食器やキッチン用品、収納やそうじグッズなど暮らしに即したホールが充実し、本格的な暮らしの道具が揃いました。
「BAKE」と称されたゾーンでは、家庭用のパンや焼き菓子の道具がそろいましたが、ドイツでは家庭でパンを焼く習慣があまりなく、コロナ禍の後にパンを焼く家庭が増えたそうです
パンを焼くには十分に熱された窯が必要。家庭で個々に焼くより、街のベーカリーがプロの技術でまとめて焼いた方が、味もよく、焼く窯をまとめることで社会的な省エネルギーにもなる、という理由がドイツらしいですが、コロナを経てそんな習慣も変わったようです。
一つでマルチに使える鋳物のダッチオーブンなど、やはりヨーロッパの料理道具には深いオーブン文化が根ざしています。
デザイン以上にエコロジカル、サステナブルを重視した商品がそろうのもドイツ・アンビエンテの魅力。
こちらはスコットランドのオーク材のアートなカッティングボード。オークの端材でハンドカービングされたリアルなアニマルアートにグッと心が惹かれました。