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Baking Time Happiness

料理好きのインテリアキッチン03

2023.11.09 キッチンジャーナリスト 本間美紀

⚫︎キッチンのまわりのインテリアも大好きなものに

ダイニングやキッチンから子ども部屋(奥)のあるリビング方向を見たところ。リビングとの境目には低めのリビングボードを設け、視線を遮りながらも、奥まで見渡せるようになっています。

リビングの床はこだわった無垢材のフレンチヘリンボーン柄で、キッチンの床はグレイッシュなタイルを選んでいます。

「京都って家庭の食にもたくさんのしきたりがあって、お正月のお重や季節のお膳など豊かな文化があります。このキッチンでそれを伝えることができたら素敵だなって思ったのですが、3人とも男の子で、年末にお料理を仕込むときも、金時人参をバットのように振り回しちゃう始末です(笑)」

将来は息子さんもこのキッチンでお料理してくれるかもしれません。「そうだといいですね。このキッチンからは何かが始まる気がしています」

そんな奈津子さんは最近、このキッチンでパンやお菓子の教室も始めたそうです。

自分自身の人生の舞台にもなる。そんなインテリアキッチンなのです。気のせいか、香ばしいパンの焼ける匂いが漂ってきたような気持ちになりました。

リノベーション設計:猪田剛史
オーダーキッチン制作:KOBESTYLE

・初出誌「Realkitchen&Interiror season7」

取材・文=本間美紀(キッチン&インテリアジャーナリスト)

早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「人生を変えるインテリアキッチン」「リアルキッチン&インテリア」「リアルリビング&インテリア」(以上小学館)、「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)

撮影/岡村享則 photo=Yukinori Okamura

[料理好きのインテリアキッチン]

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[料理好きのインテリアキッチン]

今年で12年目を迎える「リアルキッチン&インテリア」のアーカイブから、キッチンストーリーの傑作選をお届けします。料理もインテリア、どちらも好き。そんな想いを叶えたキッチンを取り上げます。リアルキッチン&インテリアならではの、タイムレスな物語をお楽しみください。月2回、更新予定です。

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