
●コーヒータイムになくてはならないもの
この魔法びん、「アルフィ」というブランドです。1914年にアルミを使った新技術の会社として創業されて、アルミの容器を作り始めたそうです。社名のアルフィのアル、はアルミから来ているのですね。右の「ジュベール」というモデルは、1918年に誕生しましたが、今なお現役。
なんというか、名作だよ!なんていう威嚇感なしに、今でもドイツの生活にすーっと溶け込んでいるのがかっこいいですね。実は私も先日、某高級ホテルで朝食をとった時に、コーヒーのお代わりがこれでサーブされました。キビキビ働くホテルスタッフの雰囲気によく似合います。
中は2重ガラスになっていて、保温性が抜群です。エネルギーを大切にするドイツの人たちは、早くから日常生活に魔法びんを取り入れていました。特にコーヒーを入れるのに使っていたそうです。
「コーヒー&クーヘン」はドイツで過ごしていると、よく言われる言葉で、コーヒーと大きなケーキがことあるごとに出てきます。「一息入れましょう」みたいな意味ですね。日本と違ってコーヒーをその場で入れるのではなく、朝食時やランチタイムにまとめて落としておいたコーヒーを魔法びんに詰めておきます。そんな時にもアルフィが使われます。
機能性だけではなく、こうしたお茶の時間の風景にも、シンプルなデザインがよく似合いますね。ティーポットと違って魔法びんは、そんなにたくさん数を持ちませんから、どんなテーブルコーデにも似合うステンレスは、とても合理的なデザインと言えます。
またドイツでよく誘われるのがピクニック、というかテラスや庭でのお茶や食事に魔法びんが活躍します。みなさん、お庭広いですものね。。日本でいう、アウトドア、というほど物々しくなく、本当に屋外のリビングやダイニングというような場所でも、アルフィの魔法びんが、さりげなくそこに佇んでいたように思えます真っ白な雪の庭で、完全防寒に装ってお茶をしたこともありますが、その時は温めた赤ワインにハーブやリキュールを、加えた「グリューワイン」を魔法びんに詰めていました。