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Special Issue
With Lakeside View

湖畔の慎ましいわが家

2024.08.09 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●週末は「自宅レストラン」になる家

平日の日中は家事をこなした後に、ハイチェアを置いて、湖を眺めながらお茶を楽しむというまりさん。週末は一転して「夫の趣味は料理なので、休日は景色を眺めながら食事をするのがとても好きです」とまりさんは“自宅レストラン”の幸せを味わいます。

インテリアに関しても「びしっと完璧に仕上げてあるよりも、少し不完全な、ゆるさのある感じが好き」と二人は感覚を共有しています。漆喰の壁に陽が当たると時間によって違った色に見えたり、腰壁の木の節目がランダムに並んでいたり。そういう要素が家の空気をつくっていると話してくれました。

壁際の椅子はカールハンセン&サンの「CH23」で1950年代にデザインされたもの。新居へのプレゼントとしてのぶさんの父親から贈られたもので、昔からそこにあったようになじんでいます。

木のテーブルはのぶさんの両親から譲り受けた、時の重みを宿すもの。日本人に愛されるカールハンセン&サンの「Yチェア」も、ブラックを選んだことで少しシャープに。木を大切するけれど、さりげなくモダンでシャープなテイストを持つこの家の個性を表現するのに、一役買っています

「こんなに心地いい家があれば、外食はあまり必要ないですね」とのぶさん。自宅で過ごすまりさんも帰宅時間に合わせたタイミングで食事を用意して待ちます。多忙な日々ですが、キッチンで家族との時間が生まれます。

夫婦で外食をする時は、レストランやホテルのインテリアの参考に足を運ぶことが多く、まさにそんな時間が結実したような住まいです。「湖を眺めながら、二人で料理をしたい」ーそんな思いはいま、夢ではなく現実になりました。一日の時間の移り変わりや四季の変化、シンプルな木のキッチンはそんなシーンを楽しむ場所なのです。

「そんな毎日に自然と感謝の気持ちが生まれてきます」とのぶさんとまりさんは、湖畔の家から笑顔で見送ってくれました。

リノベーション設計:Architectural Design 家吉 https://www.iekichi.com/

Supported by kitchenhouse

 

取材・文/本間美紀 早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「人生を変えるインテリアキッチン」「リアルキッチン&インテリア」(以上小学館)、「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)。

text=Miki Homma(Journalist)

撮影/岡村享則 photo=Yukinori Okamura

[My kitchenhouse] はキッチンハウスとリアルキッチン&インテリアがお届けする、リアルなキッチンの今を伝える連載です。

お問い合わせ/キッチンハウス 東京店 世田谷ショールーム TEL:050-2018-8163
www.kitchenhouse.jp

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