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バスファニチャーという新しい世界

2022.09.14 キッチン&インテリアジャーナリスト 本間美紀

●アートなのか、彫刻なのか

もっと大胆な清水さんのデザインを見ていきましょう。この「AR-1650/Arte」は、もう彫刻の域と言っていいでしょう。

黒いステンレスのアームが支える半円とスクエアを混ぜ合わせたフォルム。左側の浅い浴槽部分では半身浴や足湯ができます。
アロマオイルを垂らして、血のめぐりを感じたり、瞑想の時間をもたらしそうなバスタブです。

アイコニックモデルとも言える「IN-2160/Infinity」は、無限大を意味するループを思わせる大型バスタブ。
向かい合って体を預ける相手は誰でしょうか? 特別な人と入りたくなるバスタブです。

ネックレストもしっかりと首を支え、「抱かれるような入り心地」と清水さんは説明します。
清水さんはバスタブの説明をするときに、バスタブと人が触れ合うような、そんな言葉で説明をしてくれます。

そうなのです。語弊を恐れずにいえば、清水さんは芸術家がデッサンをするように、人間の肉体というものを非常によく観察しています。

彼がただのデザイナーと違うと感じるのは、その「人間の肉体美」の捉え方にあります。
それは以前、東京のショールームで見せてもらった何枚ものスケッチ画から感じたことでした。それがバスタブの造形に生かされているのです。

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