●美しいデザインから夢が広がった
若い頃は建築やデザインとはあまり縁がなかったという由紀さん。空間の素敵なイメージはどこから広がったのでしょうか?
「やっぱり美しいものとの出会いですね。仕事でデザイン家電というジャンルに出会った時、この家電が映える空間、その背景になる景色がもっと素敵であってほしいと感じたんです。そんな思いに忠実でいたら、どんどん夢が広がりました。いつも見ている食材が、いつもの暮らしの中で新しい感動を与えてくれるんです」
「新しいものを使う時はいつでもドキドキします。大丈夫かな、と思う時もある。でも自分がいいな、と思ったことを信じたら、料理も家事もインテリア選びも楽しくなりました」と話してくれた由紀さん。
いつの間にかグリルの上の野菜や肉はすっかりなくなり、お腹がいっぱいになりながらも、おしゃべりが止まりません。
おいとまする時に片付けのお手伝いを申し出たら、「食器は食器洗い機に入れて、グリルプレートも大きなシンクでさっと水洗いするだけだから気にしないで!」と笑顔で送り出してくれました。後片付けの気兼ねもなく、ゲストが楽しめる。これぞお招きキッチンの極意だな、と感じました。
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取材・文/本間美紀 早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「人生を変えるインテリアキッチン」「リアルキッチン&インテリア」(以上小学館)、「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)
text=Miki Homma(Journalist)
撮影/岡村享則
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