1

Serene Space, Delicate Details
静けさの中にさりげなく自分らしさを
●雰囲気壊さず、キッチンを簡素な木の箱に
昭和初期に建てられた一軒家のリノベーション(私の実家)の2回目です。
この改装に当たってキッチン全体を調べてくれた工務店さんによると、床下や土台がかなり腐っていました。さらに家全体の雰囲気に合わせることが必要ということで、選んだのは自然派工務店。当初は床の補修とキッチン交換で進めていた話を、その工務店さんはキッチン全体を取り壊し、増築改装し、地元の杉材を使ったキッチンルームに作り変えてくれました。キッチンは造作キッチン。大工さんの工事で作るラフなキッチンです。家具の職人さんが作る繊細な仕事とはまた違った味があります。インスタグラムで#造作キッチンで検索すると、気分がわかると思います。
キッチンも木の箱のようでとても簡素です。でも昭和の家には想像通り、ぴったりでした。実は新建材や機能的すぎる住宅設備に一新することを、必死に抵抗したのは当時の父。戦前の家の雰囲気をとても大事にしていました。「地元の杉を使って空間全体を作り直して、木の箱みたいな台所になるんだよ。ツルピカとってつけたようなリフォームにはならないよ」という言葉に、やっと工事のOKがでました。母はずっとリフォームをしたかったのですが、父を説得する情報も言葉も持っていなかったので、ずっと使いにくい台所に我慢していたようです。
それが良かったか、悪かったかはわかりませんが、昭和の家の雰囲気や気分にあったことは確かです。
次のページではキッチンから緑が見える、キッチンルームの別アングルをお見せします。