20年使い継ぐドイツキッチンの物語

●日本の暮らしに合わせてカスタマイズ

──海外製のキッチンでも、使い勝手は日本流にアレンジできます。どんな機能を落とし込んだんですか？

「夫が大の釣り好きなんです。20キロ級のマグロといった大物から山ほどの青魚、鯛まで、魚は買ったことがないほどです。男性陣がキッチンで魚をさばけるように、幅１ｍのビッグシンクを特注しました。深いシンクでは魚の鱗取りもできます。濡れた手で吐水できるように、水栓金具はタッチレス水栓。処理した魚もたくさん出ますから、大型冷蔵庫を２台備えています」

「洋風のお料理も得意で、キノコのクリーム煮やビーフストロガノフなどもつくりますよ」

──真由美さんにとってキッチンはどんな場所ですか？

「夫の釣った新鮮な魚を料理してみんなで飲んで食べて、分かち合って、ずっとわが家でビストロを開いていたような感じです。新しいキッチンではそんな経験をプランに生かせましたし、昔のキッチンの記憶もつなげられるものになりました」

以上「人生を変えるインテリアキッチン」（著：本間美紀／小学館）より。

写真：岡村享則

単行本『人生を変えるINTERIOR KITCHEN』（小学館）

定価本体1600円+税　B5判／144ページ
著／本間美紀

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本間美紀　Miki Homma／Journalist

早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「人生を変えるインテリアキッチン」（小学館）、「デザインキッチンの新しい選び方」（学芸出版社）「リアルキッチン＆インテリア」（小学館）

ドイツキッチンの人気ブランド、「ジーマティック」についてはこちらに詳しい記事があります。
ジーマティック青山
ジーマティック名古屋
ジーマティック大阪
ジーマティックードレスアップしたドイツキッチン

記事に登場のキッチン：SieMatic（ジーマティック）／ドイツ　　販売元＝ジーマティック青山
IH クッキングヒーターとガスコンロ：Gaggenau（ガゲナウ）／ドイツ　販売元＝N.tec
食器洗い機：Miele（ミーレ）／ドイツ　販売元＝ミーレ・ジャパン
ワークトップ：セラミックストーン「デクトン」　販売元＝コセンティーノジャパン
レンジフード：グリーンハイキ　販売元＝アンク
水栓金具：エコセンサー付きタッチレス水栓　販売元＝リクシル
ダイニングチェア：ポルトローナ・フラウ（イタリア）
ダイニングテーブル：ヴィットマン（ドイツ）

「REALKITCHEN&INTERIOR」
キッチン＆インテリアのジャーナリスト本間美紀が監修、編集執筆するテーマムック。年に１冊のペースで2019年までにSeason８を刊行。憧れキッチンはインテリアから考える─をテーマに、これまでの日本のキッチンの常識を変える考え方やキッチン実例を紹介しています。

※掲載写真の一部はウェブ用に再セレクトし、理解しやすさを優先して編集しています。実際の単行本とは違う場合があります。ご了解ください。