KITCHEN

INTERIOR KITCHEN24

朝の光に溶ける白[前編]
2020.06.16 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●リビングは礼拝堂のように静謐に

──リビングはキッチンとまったく切り離した別室ですね。

「キッチンとリビングを分けたのは、既存の住まいの間取り上の制約ですが、キッチン空間とは別の雰囲気なので、混ざらなくてよかったです。主人もインテリア好きで、家具はできるだけ一緒に、見て回りました。椅子やキャビネットはイタリアのチェッコティ・コレッツィオーニ社の家具です。扉の格子の刻みや、背のデザインなど、見た瞬間、感じるものがあって、これも私の大事な一部です」

椅子とテーブル、キャビネットはチェコッティ・コレツィオーニ。ソファはアルフレックス。こげ茶がかった紫の張り地を長く愛用。床の絨毯は質感豊かなグレー。

──リビングはこぢんまりしていますが、とても落ち着く空間です。

「小さい頃から母親に茶道を学んできました。お茶の味や器だけではなく、私が体感的に学び取ったことは、茶室の中の空間の距離感や緊張感でした。掛け軸やお釜、お花などのしつらえ、削そぎ落とされた中にも空気感がある。作法や合理性の先に、おもてなしの心がある。それを自然に感じとっているのかもしれません」

お茶の心というのは動と静。流れでもあり、構成美でもあります。

キッチンとリビングをひとつながりにする間取りもいまは増えていますが、かこさんはリビングとキッチンを分けて、それぞれ違った自分自身を表現したのです。

後編に続きます!

以上「人生を変えるインテリアキッチン」(著:本間美紀/小学館)より。

写真:岡村享則

単行本『人生を変えるINTERIOR KITCHEN』(小学館)

定価本体1600円+税 B5判/144ページ
著/本間美紀

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本間美紀 
Miki HommaJournalist
早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「人生を変えるインテリアキッチン」(小学館)、「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)「リアルキッチン&インテリア」(小学館)

記事に登場のキッチン:CUCINA(モーリコーポレーション)
IH クッキングヒーターとガスコンロ:Rinnnnai 「マイチョイス」(ドミノ式コンロ)
食器洗い機:Miele(ミーレ)/ドイツ 販売元=ミーレ・ジャパン

水栓金具:Grohe(グローエ)/ドイツ 販売元=Bliss japan ブリスジャパン
リビングの家具:チェコッティ・コレッツィオーネ 販売元=カッシーナ・イクスシー

住宅設計=三菱地所ホーム

REALKITCHEN&INTERIOR
キッチン&インテリアのジャーナリスト本間美紀が監修、編集執筆するテーマムック。年に1冊のペースで2019年までにSeason8を刊行。憧れキッチンはインテリアから考える─をテーマに、これまでの日本のキッチンの常識を変える考え方やキッチン実例を紹介しています。

※掲載写真の一部はウェブ用に再セレクトし、理解しやすさを優先して編集しています。実際の単行本とは違う場合があります。ご了解ください。

 

「人生を変えるINTERIOR KITCHEN」
定価:本体1600円+税
発売日:2019/6/27
判型/頁:B5判/144頁
ISBN :9784093108942
発行:小学館

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