世にも美しい樹脂家具

プラスチックの家具のイメージを激変させたのがイタリアのカルテル。車のキャリアのパーツ製造から始まり、60年代に実用美の生活用品で名声を得る。その後、80年代にデザイナー路線を強化し、フィリップ・スタルクなどの一流デザイナーと、樹脂に特化した家具デザインをはじめる。体に沿う３次元曲面の座や、編んだような、木工職人が手仕上げしたような繊細なスポーク、３つの椅子を重ねたようなフォルムを一体成形でつくる。容易に真似のできないデザインを世界の一流デザイナーと開発する。これがカルテルの独自性を確立した。高い技術でつくられているため、コピー製品が出回ることのないのがすごい。容易に模倣できないデザインを厳選する姿勢も伝わっている。