●今年のアジアのベストレストランは?
今年のアジアベストシェフ(第1位)はバンコクにあるプログレッシブインド料理レストラン「ガガン」。3年連続の受賞という偉業だそうです。
日本の最高賞は東京ではすっかり有名店の「ナリサワ」でした(総合で6位)。他にもシェフが選ぶシェフ賞、アートなおもてなし賞、ベスト女性シェフなど、ユニークな賞がありましたが、食に関わる企業の冠賞もあり、これは世界の料理界や美食家達に自社の哲学をアピールする、紛れもない好機です。
ドイツ・ミーレの冠賞「ミーレ・ワン・トゥ・ウォッチ」(将来性があり、注目すべき料理人というような意味ですね)は、韓国の「TOCTOC」が受賞。韓国食材のモダンフレンチで知られます。
シェフのキム・テチュンさんは音楽の勉強のため、来日し和食の文化を知り、料理の専門学校に入学。日本語も話せる日本通で料理には和食の考え方も取り入れています。
刺身風の生魚と様々な食材の組み合わせは、キム氏の日本での経験が感じられる一皿。
「タラのサフランバターソース」はキム氏のシンボリックな一皿。グレーのお皿にクリーム色のソースと桜色のタラ。美意識の高さが伝わります。
お料理もアジアの自然の美しさを存分にお皿の中に込めています。
ソウルにあるキムさんのお店は、インテリアもトレンドを意識してデザインされています。繊細な料理をカフェのようなカジュアルな空間でいただくのも、キムさんの狙いだそうです。ソウルのオシャレスポット、狎鴎亭(あっくじょん)にあります。
そして今回、感じたのは和食が世界的にブームだというのは本当だとうこと。WASHOKUが世界遺産に認定されて、当の日本人はぽかーんとしていますが、いや、こんなに影響が大きいの?と会場では驚くことばかり。