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Finn Juhl and Danish Chairs

デンマーク家具好きへ フィン・ユール展

2022.07.29 リアルキッチン&インテリア編集部

●デザイナーの交友関係を読み解きながら見る椅子

第1章では、デンマーク・デザインの父、コーア・クリントから、その直弟子であるオーレ・ヴァンシャーとボーエ・モーエンセン、モーエンセンの親友だったハンス・J.ウェグナー、ウェグナーに師事したポール・ケアホルム、ウェグナーと雇用関係にあったアルネ・ヤコブセン、ヤコブセンに雇われたヴェルナー・パントンなど、キラ星のごときデザイナーたちの椅子が並んでいます。

ヤコブセンの初期の作品の木製椅子。アルネ・ヤコブセン《ダイニングチェア(ベルビュー・チェア》1943年デザイン、織田コレクション(東川町) 筆者撮影

上記のように、当時のデンマークのデザイナーたちの関係が複雑に絡み合っていることを知ることができたのは、会場にひっそりと展示されていた相関図から。この相関図は図録に掲載されているので、その場で暗記できなくても大丈夫。デンマーク家具ファンのみなさんは安心して次の展示に進んでください。

フィン・ユール《イージーチェア》1955年デザイン 織田コレクション(東川町) 撮影:大塚友記憲
フィン・ユール《イージーチェア No.53》1953年デザイン 織田コレクション(東川町) 撮影:大塚友記憲

地下3階に降りると、いよいよフィン・ユールの家具の登場です。

展覧会内観 手前/フィン・ユール《ソファテーブル(バタフライテーブル)》1949年デザイン 奥/フィン・ユール《エジプシャンチェア》1949年デザイン ともに織田コレクション(東川町) 筆者撮影
左からフィン・ユール《アームチェアNo.46》1946年デザイン デニッシュインテリアス株式会社 フィン・ユール《ワークテーブル》1945年デザイン、フィン・ユール《テーブルランプ》1963年デザイン ともに織田コレクション(東川町) ヴィルヘルム・ラウリッツェン《VL ラジオハウスペンダント》1940年代 ルイスポールセンジャパン フィン・ユール《ソファ(プロトタイプ)》1970年デザイン 織田コレクション(東川町) ハンス(ジャン)・アルプ《たがをはめ直された太陽》1966年 愛知県美術館 フィン・ユール《カクテルベンチ》(一部)1951年デザイン 織田コレクション(東川町) 筆者撮影

 

家具に加えて、スケッチや資料、そしてフィン・ユールが自邸に飾っていたアートや小物などの一部も見ることができます。

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