[日本一詳しいエウロクチーナレポート ユーロモビル編]
Reported by Miki Homma/journalist
ユーロモビルは今、日本で一番売れているイタリアキッチンかもしれません。直線的でシンプルなデザインで、お手入れがしやすく、色柄もセンスのいいメラミン材の扉が豊富です。それでいて、カウンター材の高さを変えて組み合わせるといった大胆なデザインができるなど、プランしやすくお求めやすいのも魅力ですね。イタリアでも“愛されブランド”のユーロモビルですが、今年はちょっとドキッとするキーワードから、取材が始まりました。
●カシミアにテニスシューズって?
「カシミアにテニスシューズ」。フランス人デザイナーのマーク・サドラーさんは、ユーロモビルから発表した新作キッチン「SEI」について、そんな言葉で説明します。それは一体どういうこと?お話をくわしく聞くことができました。ユーロモビルはメラミンや新素材を上手に取り入れる、イタリアのメジャーブランドです。今回はメラミンに、大きくてリッチな石のワークトップを組み合わせたキッチンが、会場で多くの注目を集めていました。イタリアではミディアムハイのランクにありながら、豊富な仕上げとカラー、最新素材、モデルのアップデートにおいて積極果敢に攻めるブランドと見られているようです。
「新しいキッチンにはファッションの感覚を取り入れているんです。カジュアルダウンという言葉を知っていますか?とてもポピュラーなものに、リッチな素材を組み合わせるんです。今回のキッチンはそうだね、例えるなら質のいいカシミアのセーターを着ながらも、足元は素足にテニスシューズを履いている。そんな感じだよ」。とってもお洒落なお答えです!
ユーロモビルはこれまではカウンタートップをずらして設置するようなデザインが特徴でしたが、今回の新作は「ダイニングテーブル」を重ねてずらしたような、大胆なデザインです。SEI とはイタリア語で「6」の意味で、扉材などは6mm厚のパネルで組まれています。
次のページでは会場の様子をご紹介します。