KITCHEN
SieMatic Aoyama open

新展開ドイツのジーマティック

2017.06.09 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●邸宅をイメージしたショールーム

ジーマティックの新ショールームですが、内装設計はインテリアデザイナーの近藤康夫さんによるものです。私がどきっとしたのは、2階へのアプローチとなる階段です。キッチンの向こうに階段が見えるレイアウトは取材をしていても、大変増えています。どこかリアルに感じました。

ウォームメタル調に仕上げたラインの細い階段と、ヴィンテージ感ある階段や床の素材感、これもキッチンと絡む大切な要素。

近藤さんに今回のショールームの設計意図をお聞きしたところ、テーマはずばり「邸宅」。キッチンを展示するショールームと言うよりジーマティックを使ったライフスタイルの提案や住まい全体を考える場所としたい」と設計されたそうです。

近藤さんによると「シークエンスの繋がり感を意識した空間、テラス、1階を巡り吹き抜けに設置したウォールで2階に繋がる、邸宅感がポイントです。床や壁などの内装もドイツのショールームで使用されているものではなく、日本の住宅事情を考慮しました」ということで、住宅メーカーやインテリアデザイナーにもヒントがたくさん込められた場所になっています。

キッチンを中心にイタリア・フロスの照明やカッシーナの家具が配されています。実際のダイニングキッチン空間に近いレイアウトになっていますので、必ずソファや椅子には座ってみてくださいね。

2階の吹き抜けから見た景色。オーク材の床やタイル、石などを床に使い、素材の質に目の肥えた人に十分応える空間になっています。2階は回廊式の空間です。ジーマティックのショールームでは必ず踊り場に立ってみてください。ここからの景色がキッチンとインテリアが融合する意味を、体感できる最大の見せ場です。

さてデザイナー・近藤康夫さんとカッシーナ・イクスシー社長の森康洋さんに、ショールームの中の展示モデルで、個人的にお好きなモデルはどれですか? と聞いてみました。

森さん「アーバン! 自由なライフスタイルを求める今の時代を反映したようなコンセプトは、カジュアルで親しみやすい印象であると同時にラグジュアリーでもある」

近藤さん「もちろんどれも素敵ですが、キッチンファニチャー的に設置が出来るアーバンシリーズの考え方は住居のみならずオフィスやホテルなどのセカンドキッチンとしても使用出来新しい展開に可能性を感じます」

と、二人の目利きの心をつかんだモデル「アーバン」は、ショールームの2階に展示がありますので、見てみてくださいね。後編ではジーマティックの製品哲学にもっと迫ってみたいと思います。

ジーマティック青山
東京都港区南青山2-13-10エスエムダブリュ・ジャパン
TEL:03-5785-4300
営業:10時〜18時
休:水
http://www.siematic-japan.com

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