ポリフォームのはじまりは1942年。ソファでくつろぐのはオープンを機に来日したガイアとマルコ、創業ファミリー・スピネリ家の従兄弟同士です。社名の由来を「ポリは複数の、フォームは形の意味。私たちのデザインは幾何学的な形が多い。いくつもの形を重ねて、自分の暮らしをつくってほしいと先代が名付けました」と話します。

ソファ、収納などジャンル別に専門工場を持ち、他のブランドと違うところは製品の多くを自社のR&Dで開発しているところ。「要望を形にする点で自社スタッフに勝るチームはいません。だから細かなカスタマイズに対応できる」とガイアさん。

これには大きな意味があると思います。イタリアの家具は一時期、デザイナー重視、造形(見た目ということですね)を重視する傾向がありましたが、ポリフォームの中で主役は「依頼主の思い」なのです。なので、ショールームに展示しているモデルも、カスタマイズ前提で見せているもので、ニュートラルな立ち位置で住み手の個性と融合していきます」とガイアさん。

さらに依頼主がカスタマイズしたオリジナルの空間に、デザイン家具をアクセントピースとして選ぶのがポリフォームスタイル。80年代テイストのソファ「アーネスト」や曲線的なアームチェア「ル・クラブ」はジャン・マリー・マッソーによるアイコニックなアイテム。こういった「記憶に残るピース」も持ち合わせています。

2階の奥には多数のマテリアルサンプルをそろえたコンサルティングルームがあり、最後はここで自分たちの印象を整理できます。ファクトリー直結の「カスタマイズ」をどう使いこなすか、具体的に考えられる知的なショールームなのです。


テーラードインテリア(お仕立てしてつくりあげる内装)という考え方を、自然光の入る空間で明快に感じられるのがポリフォーム。キッチンや家具を単品で買うだけではなく、包括的な哲学を持ったブランドである、ということを意識してみてくださいね。
●Poliform TOKYO[ポリフォーム東京]
東京都港区南青山5-4-50 metsä minami aoyamaB館
営業時間:11:00-19:00 休:水曜定休(祝日除く)
TEL:03-6696-0580
[アクセス]表参道駅A5出口より徒歩3分
https://www.poliformtokyo.jp

取材&コラム=本間美紀/Text&Report=Miki Homma
撮影=岡村享則 Photo=Yukinori Okamura
「リアルキッチン&インテリア」著者。インテリアの老舗専門誌の編集者を経て、独立。ライフスタイル、キッチン、インテリア、デザインなどの編集執筆、セミナー活動を手掛ける。ユーザー、ビルダー、メーカーの3方向からの取材を通した「リアルボイス」を基軸にした取材を得意とし、ハイエンド住宅の取材は300件以上。ミラノサローネ、メッセフランクフルトなど海外のインテリア見本市取材を30年近く80回以上も続け、トレンド分析にも定評がある。
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