今年で12年目を迎える「リアルキッチン&インテリア」のアーカイブから、キッチンストーリーの傑作選をお届けします。料理もインテリアも、どちらも好き。そんな想いを叶えたキッチンを取り上げます。リアルキッチン&インテリアならではの、タイムレスな物語をお楽しみください。月2回、更新予定です。
キッチンとインテリアのデザイナーの和田浩一さんが、妻の順子さんと考えたキッチンです。オフィスを兼ねたゲストキッチンをマンションリノベーションで実現しています。
自宅とは違う場所。だからこそ、二人は思い切り自分の「好き」に向き合いました。「二人が好きな黒い服が似合うキッチンです。くつろぐ時の食事はもっぱら夫が料理の腕を振るいます」と順子さん。
和田さんの料理の腕はかなりのもの。福岡出身で、屋台の料理を愛する和田さんのスタジオキッチンは確かに遠目に見るとモダンな屋台のよう。
ダイニングテーブルがないのは〝ダイニングレス〞という考え方を取り入れた、と和田さん。キッチンの大理石カウンターが食卓です。
「座れても最大4人かな。本当に大切な人だけを招きたいから」と話します。
黒いキッチンは男性が料理しても絵になります。レンジフードに内蔵した照明で料理の手元は明るく、全体は間接照明で明るさを抑えて、光を使い分けています。
「福岡の出身なので、屋台など料理しながら食べる雰囲気が好きです。ガゲナウのIHクッキングヒーターの上に鉄板プレートを置いて、肉や野菜を炙ります。思った以上に熱量があって、どんどん焼けますよ」
ガゲナウのIHクッキングヒーターの上にグリルプレートをのせて肉を焼く。電磁誘導で発熱し、想像以上に高温が出ます。使用後はプレートを洗い、IHの天面を拭くだけです。